防水工事の耐用年数とメンテナンスが必要な症状とは

この記事では、

  • 防水工事からしばらく経って、メンテナンスが必要かもしれないと心配になってきた
  • 初めての防水工事を行うから、どの施工法が最も長く保つのか知りたい

という方向けに、一級防水施工技能士を持つ防水工事のプロが、防水工事の耐用年数とメンテナンスが必要な症状を解説していきます。

目次

防水施工法別の耐用年数一覧

防水工事には、様々な施工法があります。
施工法によって耐用年数が異なりますが、大体10年〜15年が耐用年数だと覚えておきましょう。
施工法ごとに耐用年数をご紹介すると、下記の通りです。

施工法ウレタン防水アスファルト防水塩ビシート防水FRP防水
耐用年数10年〜15年15年〜30年10年〜15年10年

知っておきたい防水工事の種類

防水工事を業者へ依頼する際やメンテナンスを依頼する際に、防水工事業者とスムーズにやり取りをするために、防水工事の種類とそれぞれの特徴は把握しておきましょう。
ご自身が管理されている建物の防水工事の種類を知っているだけでも、業者とのコミュニケーションがスムーズになるはずです。

防水工事の種類1)ウレタン防水工事

ウレタン防水とは、液体状のウレタン樹脂を複数回塗って、つなぎ目のない防水層を形成する防水施工法です。
耐用年数は10年〜15年。
ただ、防水機能を持った防水層を紫外線などから守るトップコートについては、5年ごとにメンテナンスが必要です。

メリットデメリット
防水施工する場所を選ばない職人の防水施工技術が仕上がりを大きく左右する
施工費用とメンテナンス費用が安い5年に1度メンテナンスが必要
建物に負担がかかりづらい施工中にウレタン樹脂の匂いが出る

防水工事の種類2)アスファルト防水工事

アスファルト防水とは、数ある防水施工法の中でも最も古く、防水業界で信頼されている施工法です。
耐用年数は15年〜30年です。

メリットデメリット
他の施工法よりも耐用年数が長い施工できる箇所が限られる
最も古くからある防水施工法のため、信頼性が高い施工できる会社が少ない

防水工事の種類3)塩ビ防水シート工事

「塩ビ防水(塩化ビニール防水)」とはその名の通り、塩化ビニール樹脂で作られた防水シートを、下地か緩衝材の上に貼って防水層を作る防水施工法です。シート防水とも呼ばれます。
耐用年数は10年〜15年です。

メリットデメリット
下地表面に凹凸があっても仕上がりが均一凸凹が激しい場所や複雑な形状への対応が難しい
他の防水施工法で作った防水層の上からでも、防水施工できる施工後も塩化ビニールの臭いが残る
低コスト短納期外部損傷に弱い
シートのつなぎ目部分の処理が甘いと、漏水の原因になる

防水工事の種類4)FRP防水工事

特徴1サンプル

FRP防水では、ガラス繊維を混ぜたプラスチック樹脂で作られたシートを敷き、樹脂を塗って硬化させて防水層を作る施工法です。
FRP防水の耐用年数は約10年です。

メリットデメリット
建物への負担が少ない施工費用が少し高い
耐久性が高い
施工期間が短い

メンテナンスが必要な症状

これから紹介する症状が出ていたら、早めに業者へ連絡して、調査・メンテナンスしてもらいましょう。
早めにメンテナンスを行うことで、メンテナンス費用を抑えられます。
症状をチェックする際は、防水工事を行なった場所が図のように「トップコート」→「防水層」→「下地(コンクリート・木)」で出来ていることを理解しておきましょう。
「防水層」が防水機能を持つ、防水工事で作る保護層です。
その防水層を紫外線など、外的影響から守る塗装が「トップコート」となります。
「トップコート」は大体5年でメンテナンスが必要と言われています。

劣化症状1)色褪せ

防水した場所の表面が色褪せてきたら、トップコートが劣化しています。
また、トップコートが防いでいた紫外線が防水層に直接当たることで、防水層も傷んでいる可能性があります。
症状によっては、トップコートの塗り替えだけで済むため、色褪せを見つけたら早めにメンテナンスしましょう。

劣化症状2)剥がれ

防水施工箇所の表面が剥がれていたら、要注意。
そのまま放置しておくと、防水層に染み込み、雨漏りが発生します。

劣化症状3)ひび割れ

防水施工箇所の表面にひび割れを見つけたら、早めに点検・メンテナンスしましょう。
トップコートが劣化し、防水層まで劣化すると、メンテナンス費用が高くなる可能性があります。
また、防水層が剥がれている場合は、早急に対応しないと下地が痛むため、早めに防水会社にご相談ください。

劣化症状4)雨漏り

雨漏りが発生している場合は、防水層が劣化している可能性が高いです。
被害が拡大しないように早めに防水工事を依頼しましょう。

防水施工の費用を修繕費として計上できるか

結論からお伝えすると、原状回復のための防水工事であれば、修繕費として認められます。

具体的には、下記の条件を満たす場合は修繕費として計上できます。

  • 防水工事費用が20万円未満かつ、工事のサイクルが3年に1回程度
  • 60万円未満の工事であり、工事費用がその資産の前期末の取得価格の10%以下である
  • あくまでも建物の原状回復に関する工事費用

上記3つの条件のいずれかを満たさない場合は、「資本的支出」となります。
修繕費の場合は経費となりますが、資本的支出は資本の増加となるため、税務上の取り扱いが全く異なります。
詳しくは国税庁の公式サイトを確認するか、防水工事前に税理士へ確認しておきましょう。

少しでも心配になったら、まずは無料の現地調査を依頼を

「そろそろメンテナンスが必要かな?」と感じたら、まずは防水工事会社に相談しましょう。
パッと見は大丈夫でも、実は建物の内部が傷んでおり、メンテナンスが必要なケースも少なくありません。
株式会社アクアスなら、無料で現地調査から見積もりまで可能です。
また、職人直営・自社施工のため、中間マージンがない適正な価格で長持ちする防水工事ができます。
また、「一級防水施工技能士(改質アスファルトシートトーチ工法防水工事作業)」と「ウレタン塗膜防水 1級技能士」の資格を持った職人も在籍しており、防水技術には絶対の自信があります。
ぜひ、お気軽にご相談ください。

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