今回の記事では「塩ビ防水」をご検討の方向けに、下記の内容を解説いたします。
「塩ビ防水(塩化ビニール防水)」とはその名の通り、塩化ビニール樹脂で作られた防水シートを、下地か緩衝材の上に貼って防水層を作る防水施工法です。
塩化ビニール樹脂で作られた防水シートは、日光による紫外線・熱・オゾンに対する高い耐久性を持っています。
また、防水シートにはあらかじめ着色しているため、シートに保護塗装する必要がなく、維持管理費も節約できます。
塩ビ防水は、他の防水施工法と比べて低コスト・短納期で防水できることが最大の特徴です。
低コスト・単納期で防水できる理由は、下記3点。
ただ、凹凸のある場所での防水には向いていません。
凹凸があると、防水シートと下地の間に隙間が生まれ、その隙間から雨漏りしたり、下地や防水シートが劣化します。
塩ビ防水には下記2つの工法がありますが、工法によって特徴は異なります。
密着工法とは、下地に接着剤を塗布して塩ビ防水シートを貼り付ける施工法です。
施工に必要な機材が少なく工期も短いため、低コストで防水可能です。
ただ、耐久性が下地の状況に大きく左右されるため、下地が劣化している場合は、下地の補修が必要になります。
下地の状況に大きく左右される密着工法の弱点を克服した施工法が、「機械固定工法(絶縁固定工法)」です。
下地の影響を受けないように、固定ディスクと呼ばれる道具を用いて、下地に塩ビ防水シートを直接固定します。
そのため、下地の補修や処理も必要最低限で済みます。
ここまでお読みの方は、塩ビ防水がどんな施工法なのか、何となくイメージができたかと思います。
では、その塩ビ防水にはどんなメリット・デメリットがあるのでしょうか。
塩ビ防水には、密着工法と機械固定工法の2種類の工法がありますが、相場はどちらも変わりません。