急に雨漏りが起こると、「どうしたらいいの!?」と焦ってしまう方がほどんどだと思います。
雨漏りを放っておくと、建物の腐食や人体への悪影響、漏電や火災などの恐れがありますが、早めの応急処置をしておくだけでも、その後の被害を小さく抑えられます。
この記事では、雨漏り修理のプロである防水職人が簡単にできる応急処置の方法、発生箇所の見つけた方を解説いたします。
雨漏りからあなたの家を守るためにも、ぜひ参考にしてください。
雨漏りする原因とは?

的確な応急処置をするためには、まずは雨漏りの原因となっている箇所を特定する必要があります。
雨漏りしている箇所を特定するためにも、まずはそもそも雨漏りがどのような原因で発生しているかを知っておきましょう。
「雨漏り」は外で降った雨が建物内部に侵入することで発生します。
本来雨水の侵入を防いでいるはずの屋根や外壁、そしてベランダやバルコニーに雨水が侵入する「隙間」ができることで、雨水が建物内部に侵入してくるのです。
では雨水が侵入する「隙間」はなぜ生まれるのでしょうか?
以下の3つが隙間が生まれる主な要因です。
- 建物の老朽化
- 自然災害の影響
- 施工不良
雨漏りしている場合、最も原因として多いのは建物の老朽化です。
建物外部の欠損や劣化による隙間から雨水が侵入して雨漏りが発生します。
それ以外にも、雨漏れを防ぐ部材が自然災害の影響により、ひび割れや剥がれといった不具合を起こすことで雨漏りする場合もあります。
また、家を新築や大規模リフォームを行った際、悪徳業者に依頼してしまうと手抜き工事をされる恐れがあります。
新築やリフォームをしてすぐに雨漏りした場合は、施工不良が原因の可能性が高いです。
雨漏りを疑うべき4つの場所

雨漏りの原因となる場所は、大体決まっています。
雨漏りが発生したら、まずはこれから紹介する4つの場所からの雨漏りを疑いましょう。
屋根からの雨漏り
屋根は建物の中でも、最も雨風の影響を受ける場所のため、非常に劣化が激しく、ひび割れや破損などにより雨漏りを引き起こすことは少なくありません。
屋根が原因で雨漏りしている場合、天井にシミができたり、クロスが剥がれたりします。
外壁からの雨漏り
外壁は塗装と防水工事によって防水効果を高めていますが、塗装や防水層の劣化によって防水機能が低下すると、雨水を通しやすくなってしまいます。
外壁に雨水が侵入した場合、劣化によりひび割れや破損が生じます。
隙間ができれば雨水は簡単に侵入できるようになるため、外壁は屋根と並んで雨漏りが発生しやすい場所となっています。
また、外壁の繋ぎ目を補強しているコーキング材も劣化しやすい部分です。
コーキング材にひび割れや剥がれが生じると、外壁の繋ぎ目から雨水の侵入を防げなくなってしまいます。
窓枠からの雨漏り
窓枠と壁の隙間から雨漏りが発生するケースもあります。
結露と見分けがつかない雨漏りもあるため、時間が経ってから雨漏りしていることに気がつくケースも少なくありません。
窓枠から雨漏りする最も多い原因が、窓枠と壁の隙間を塞ぐために用いられるコーキング材の劣化です。
コーキング材が劣化すれば、窓枠と壁の間に隙間ができてしまい、そこから雨水が侵入します。
壁の内部には防水性能がないため、劣化によって生じた隙間が小さくても、雨水は少しずつ染みこんで雨漏りが発生します。
ベランダからの雨漏り
ベランダも屋根や壁と同じく雨風にさらされている部分です。
さらに人の出入りもあるため、意外と劣化の多い場所となっています。
また、ベランダの排水が悪ければ雨水が貯まってしまい、窓の隙間やちょっとしたひび割れから水が侵入する原因になります。
ベランダの下の部屋や軒天井に雨染みがあったら、ベランダを確認してみましょう。
雨漏りの発生箇所を見つける2つの方法

雨漏りが発生している箇所を見つければ、応急処置も正しく行えます。
雨漏りは建物外部のひび割れや隙間から侵入して発生するため、紹介する見つけ方を実践していただければ、発生箇所を見つけられるかもしれません。
ただ、雨漏りの発生箇所を見つけるのは、なかなか難しい作業です。
そのため、ある程度あたりをつけてご自身で応急処置を終えたら、早めに業者へ調査を依頼することをお勧めします。
まずは目視で劣化やひび割れを確認
建物外部の隙間やひび割れは見れば分かるため、誰でもチェックできます。
雨漏りしている箇所から原因となっている箇所のあたりをつけて、劣化していたり、隙間ができていたりしないかを目視で確認してみましょう。
屋根材のズレと屋根のひび割れがないかをチェック
屋根の材料がズレやひび割れが見つかったら、その隙間から雨漏りが発生している可能性が高いです。
ただ、高所での作業となるため、ご自身でチェックするのはあまりお勧めできません。
できれば業者へお願いして、調査してもらいましょう。
ベランダの劣化・排水溝の詰まりをチェック
ベランダも屋根と同じく雨風にさらされる場所の上、人の出入りがあるため、防水塗膜が擦り切れやすく、ひび割れなどの劣化が生じます。
また、ベランダと外壁の繋ぎ目・立ち上がり部分・手すりなどの劣化も雨漏れの原因になります。
ベランダの排水口に詰まった落ち葉やゴミが原因で、流れなくなった雨水が壁に染み込んでしまうこともあります。
排水溝の詰まりは自分で掃除すれば直せることが多いので、定期的に点検しましょう。
屋根と比べれば目視で確認しやすいので、ベランダの床の劣化やヒビ割れがないかを確認してみましょう。
外壁のひび割れ・コーキング材の劣化をチェック
雨水・地震などで外壁にひび割れが発生し、そこから雨水が侵入して雨漏りすることがあります。
外壁塗装の剥がれや外壁表面に粉状のものが付着する現象は、塗り替えが必要なサインです。
また、外壁の繋ぎ目を塞いでいるコーキング材もチェックしましょう。
コーキング材が劣化していると、隙間から雨水が侵入して雨漏りを引き起こす可能性が高くなります。
サッシ枠と防水シートの隙間をチェック
サッシ枠と防水シートの隙間も雨漏りのよくある原因です。
通常、雨水は外壁の表面を流れ落ちますが、経年劣化によるひび割れやコーキング材のひび割れ、裂け目から雨水が侵入してくる場合があります。
これ以上の水の侵入を防ぐために防水シートが貼られていますが、施工不良や経年劣化によってサッシ枠と防水シートの間に隙間ができるとそこから雨水が侵入しています。
サッシ枠と防水シートが劣化していないかもチェックしてみましょう。
雨どいの破損・詰まりをチェック
雨どいが正常に機能していない場合、外壁を伝う水量が増えるため、雨漏りの原因となる場合があります。
雨が降っている時に雨どいの水が問題なく流れているか確認しましょう。
破風(はふ)・鼻隠しの劣化のチェック
破風(はふ)は屋根の側面にある部材で、鼻隠しは軒先の先端部分、雨どいの下地部分を指します。
破風と鼻隠しは、塗装によって防水性を維持しているため、塗膜が剥がれると部材の変形や破損による雨漏りに発展します。
雨戸収納の劣化のチェック
古い家の場合、雨戸収納の裏側から雨漏りが発生することがあります。
雨戸収納の裏側が防水処理されていない場合が多く、経年劣化が進行して雨漏りするためです。
防水処理・アルミサッシ交換する工事を行うことで改善します。
目視でわからなければ業者も採用する「散水調査」を実施
散水調査とは、建物の下から順に水をかけて雨漏りした箇所を発見する方法です。
目視で雨漏りの原因がわからない場合は、散水調査に挑戦してみましょう。
屋根の上から水をかけてしまうと下に水が流れ落ちるため、雨漏りしている箇所を特定するのが難しいですよね。
そのため、建物の下からホースなどを使って水をかけて、雨漏りが発生している場所をチェックしていきましょう。
数分の散水では雨漏れを確認できないケースがあるため、大体30分を目安に散水するといいでしょう。
逆に水をかけすぎてしまうと、雨漏れの被害拡大や屋根や外壁の劣化につながるので、30分以上の散水はやめましょう。
身近なものを使った応急処置

雨漏りの応急処置は、室内の二次被害を防ぐために身近なものを使って、素早く行うのが効果的です。
突然の雨漏りでも、すぐにできる応急処置の方法を紹介します。
天井からの雨漏りはバケツでキャッチ
雨漏りは原因の特定が困難なため、まずは新聞紙またはブルーシートで広範囲に保護して被害拡大を防ぎましょう。
その後、雨水が落ちる場所にバケツを置いて床に垂れるのを防いでください。
雨水が溜まってくると、水が周囲にはねてしまうので、タオルや雑巾をバケツの底に入れておくと良いでしょう。
窓やサッシ周辺の雨漏りは雑巾で吸い取る
雨漏りしている箇所に雑巾やタオルを置いて雨水を吸い取りましょう。
雨漏り箇所の下にブルーシートやゴミ袋を敷くと、床への被害拡大を防げます。
また、カーテンは濡れ続けるとカビが生えるため、早めに取り外しましょう。
やってはいけない雨漏りの対処法

雨漏りを止めたいという気持ちから、むやみに応急処置をする方も多いでしょう。
ただ、間違った応急処置をすると、被害状況を悪化させてしまいます。
ここからは、やってはいけない雨漏りの応急処置をいくつか紹介します。
NG1)釘やビスを使って隙間を塞ぐ
雨漏りしている箇所を塞ぐために、釘やビスを使って板を打ち付けるのは止めましょう。
雨漏りの出口を塞いでしまうと、雨水は別の方へ流れていき、雨漏り箇所が増えることに繋がります。
何より釘やビスで余計に穴を増やしてしまうのは得策ではありません。
NG2)コーキング材や防水テープで隙間を塞ぐ
コーキング材や防水テープで雨漏り箇所を塞げば、雨漏りを一時的に食い止められるかもしれません。
しかし、出口を失った雨水は、天井内部や壁内部を伝って別の出口から垂れてきます。
コーキング材や防水テープで出口を塞いだことによって、被害拡大に繋がってしまいます。
NG3)雨漏り箇所を特定せずに応急処置する
雨漏り箇所の特定をせず、むやみに補修することはおすすめしません。
前述したように、コーキング材や防水テープで出口を塞いでしまうと、新たな雨漏れが発生する恐れがあります。
雨漏りの原因は多岐にわたるため、無理に補修せず、専門業者に修繕を任せましょう。
雨漏りを放置するとどうなる?

雨漏りした箇所を修理せず放置すると、以下のような危険性があります。
- 天井や壁、クロスなどにシミができる
- カビの発生による健康被害
- シロアリによって家が傷む・腐食する
- 木材が腐食する
- 家の資産価値の低下
- 漏電、火災
雨漏りは家を傷めるだけでなく、人体への悪影響や漏電、火災などの恐れもあります。
雨漏り見つけたら、早めに対処しましょう。
雨漏り修理は早めに業者へ依頼

雨漏りの応急処置を紹介してきましたが、あくまでもその場しのぎの対策です。
一時的に雨漏りが止まったとしても、実は天井裏や壁内で引き続き起こっているかもしれません。
応急処置では完全に修繕できないため、早めに専門業者に修繕を依頼するようにしてください。
雨漏り修理専門の業者ってあるの?
建物外部に欠損や劣化がないかどうかの定期点検や、雨漏りした箇所の修理のみを専門としている業者や施工会社はありません。
一般的に屋根や外壁などの点検や修繕を行う専門業者が雨漏りの対応をします。
専門業者だけでなく、家を建てた建築会社や工務店にも雨漏り修理を依頼できます。
ただし、住宅を建てることを専門に行なっているため、雨漏りに関する高い専門知識を持ち合わせていないことが多いです。
建築会社の対応に不安な点があれば、実績の多い専門業者に相談するのがおすすめです。
雨漏りの場所によって頼む業者は違う?
屋根や外壁、雨どいなど雨漏りする箇所はたくさんあり、場所によって対応する業者は異なります。
屋根の雨漏れでは、防水加工の劣化や屋根材の破損が原因になることが多いため、屋根の修理や点検を行なっている板金・防水業者が該当します。
外壁の雨漏れの場合は、外壁の点検や工事を多く手がける専門業者へ依頼しましょう。
ただ、防水工事会社であれば、雨漏りの箇所に関わらず安心して依頼できます。
なぜなら、そもそも雨が室内に入ってこないようにするための工事を専門にしているからです。
雨漏り修理なら株式会社アクアスへお任せ!
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雨漏りの応急処置について解説してきた株式会社アクアスも雨漏り修理を行なっております。
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